南仏プロヴァンス産AOP真正ラベンダー精油がスゴい3つの理由｜香り・品質・効果

いよいよプロヴァンスにラベンダーの季節がやってきました。Facebookでは南仏の自治体などが毎日のように一面に広がるラベンダー畑の写真を掲載しています。私が実際に現地を訪れたのは2015年。ブルーダルジャン農園で撮影した一枚をご紹介します。

南仏プロヴァンスのラベンダー畑へ、真正ラベンダー精油の故郷をめぐる旅

南仏プロヴァンス地方を象徴する風景の一つ、それが一面に広がるラベンダー畑です。観賞用・園芸用として多くの品種が存在しますが、香りと品質で評価されるのが「真正ラベンダー（Lavandula Angustifolia）」です。

この真正ラベンダーは、野生に近い原種から育てられ、芳香成分の豊かさや薬理効果の高さから「ラベンダーの王」とも称されています。今回は、真正ラベンダー精油の魅力を3つの観点からご紹介します。

AOP認証とは？南仏産 真正ラベンダー精油の品質保証制度

フランス政府は1981年、伝統的な産業と高品質な原材料を守るため「AOP（原産地呼称保護制度）」を導入しました。真正ラベンダーもこの制度の対象で、特定地域・品種・製法・標高条件をすべて満たすものにのみ、この称号が与えられます。

AOP認証ラベンダー精油は標高800m以上の土地で栽培された真正ラベンダーから抽出され、香りの審査や成分検査など厳格な基準をクリアしています。世界のラベンダー精油の流通量の中でも、AOP認証品はわずか約10トン。

その希少性から「プロヴァンスの青い金」とも呼ばれています。

真正ラベンダーの香りの秘密：リラックスと集中力を高める

標高1,400mの高地で育つブルーダルジャン農園の真正ラベンダー。厳しい自然環境と寒暖差が、香りをより濃厚で深みのあるものにしています。

害虫も少ないため、無農薬栽培が可能である点も高地栽培のメリット。中世からの逸話にもあるように、真正ラベンダーは他の植物と混ざることを好まず、孤高に咲く香草なのです。

おお、私はなんと幸せなことか。
花壇を飾る花々の一つでもなく、
卑しい手に摘み取られる気遣いもない。
私は自由、私は自由！

感性を研ぎ澄ます、真正ラベンダー精油の香り

ブルーダルジャン農園の精油は600種以上の芳香成分を含み、その成分バランスはまさに自然の芸術です。嗅覚から脳の「大脳辺縁系」へと働きかけ、感情や記憶を呼び覚ます香りは、仕事中の集中力向上にもおすすめです。

ある香りを嗅ぐと、昔の記憶が突然よみがえる。この現象は「プルースト効果」として知られています。これは、フランス文学『失われた時を求めて』の中で、主人公が紅茶に浸したマドレーヌの香りから幼少期を回想する場面に由来します。

真正ラベンダーの香りもまた、あなたの記憶や感情にそっと寄り添い、人生をより豊かにしてくれるはずです。